「ユー・アー・エンゼル!(あなたは天使)」運動は、
障害児の不安や悩みに取り組み、ご両親を励まし、
勇気づけるボランティア運動です。
7月26日に発生した、神奈川県「津久井やまゆり園」での殺傷事件は、全国全世界に大きな波紋を投げかけました。
亡くなられた方々のご冥福をお祈りし、そのご家族様にお悔やみ申し上げますとともに、私たちが標榜する「障害があっても魂は完全」という真実の人間観を、もっともっと多くの方に知っていただく必要があることを痛切に感じております。そのことを通して、被害に遇われた方々がケガからの回復のみならず、傷ついた心までも回復していってほしいと願うばかりです。
今回の事件で、私たちユー・アー・エンゼルが重く受け止めているのは以下の二点です。
1999年、石原慎太郎氏が都知事として府中療育センターを訪れた際、「ああいう人ってのは人格あるのかね」という言葉を発して問題になりました。しかし、首長の問題発言として追及されはしたものの、「重度重複障害者に人格があるのか」という問いに対しては、明確な答えが出されないまま現在に至っています。
日頃、障害ある人たちは、国からの福祉の恩恵を受けて生活していますが、福祉を施す側である国家、ひいては国民全体の障害者観はいかなるものでしょうか。その精神性が今問われていると思います。
今回の問題の根深さは、犯人が「理想」のもとに障害者を殺傷した点にあります。そして、その主張が、狂気の犯人の身勝手な暴走とだけ言えない論点を含んでいる点にあります。「重度の障害者は安楽死させるべきだ」という主張に対して、私たちは、良識ある国民としていかなる反論をすべきであるのか。それを一人一人が考えなくてはならないのではないでしょうか。
効率的で生産的な社会を求めるあまり、弱者への包容力を失っていく社会は、いずれ破綻を迎えることとなります。なぜなら、いかなる人も、老いていくこと、病になることから逃れることはできないからです。時間軸を未来にずらせば、どんな人でも弱者となる可能性があります。何かを排除するということは、その排除する力が反作用となってわが身に及ぶということを知るべきです。
私たちユー・アー・エンゼルは、「障害があっても魂は完全」と考えます。彼らには何もわからないとか、心がない、などという決めつけは、「魂」の存在を認めない医学の立場からの決めつけであって、障害ある当事者の実態とは大きくかけはなれています。
障害者に人格があるのは当然で、彼らも、魂の中枢部分である心を使って、「思い描く」という創造活動をしています。また、その思いを、言葉として表出できる人や、言葉を引き出す支援を行う人々も数多くおります。
ベッドに寝たきりであっても、体のどこも自由に動かない状態でも、話せなくても、生きている意味はあります。障害者も生きた証を残したいと一生懸命なのです。
次に、障害者は家族に迷惑をかけるからいなくなった方がいい、という論点は、「愛」や「献身」といった人間の美徳をまったく無視している点で、重大なミスリードを犯していると思います。
障害者は、人間に、足るを知り、幸福とは何かを教える、魂の教師としての役割を持っています。また競争社会のすさんだ人々を救済する、癒しの天使の役割も持っています。
家族の方々がよく口にされる言葉に、「この子はすごい。自分だったらこの人生を生きる自信がない」というものがあります。介助する人たちは、自分たちの大変さよりも、本人の大変さを思いやっているのです。障害あるご本人たちも同じで、自分のために、ご両親やたくさんの人たちがよくしてくれることに感謝し、チャンスがあれば「ありがとう」と伝えたいと思っています。障害者の内なる言葉を引き出す支援方法に出会った方々は、ほぼすべての方が、ご両親、とりわけお母さんへの感謝とねぎらいの言葉を一番に述べます。
こうした人間の美しい心情を無視して、役に立たないのに迷惑ばかりかける存在であると障害者を断じることは許されません。彼らは、愛の生産者であり、幸福をもたらす存在でもあるのです。
ご家族には一定の苦しみがありますが、最初は「不幸の種」と見えていたわが子の障害が、「幸福の種」に変わっっていったという方も数多くいらっしゃいます。最初は、この障害さえなくなったら…と考えるのですが、いつしか、障害があるから不幸なのではない、幸福か不幸かは自分の心が決めることなのだ、と考えを深めていかれるのです。
人間どうしの絆には、利害を超えたものがあるのです。そんなこともわからなくなっているのだとしたら、その人こそ重大な心の欠陥を抱えていると言えるのではないでしょうか。
どうか、ユー・アー・エンゼルの主張に耳を傾けていただき、障害児者の持つ積極的な側面にも注目していただき、国家として適切な人間観を構築していただきたいと思います。
(文責:諏訪裕子)
私たちの趣旨に賛同し、ご協力いただける賛助会員を広く募集しています。
「一般社団法人ユー・アー・エンゼル」は、幸福の科学の教育事業のなかから生まれた、障害児支援の団体です。障害児の不安や悩みに取り組み、ご両親を励まし、勇気づけるボランティア運動を展開しています。
全国各地で集いを開催しています。メール登録をされた方に、集いの情報をお知らせしています。
また、集いでのボランティアも随時募集しています。
障害児を育てる親、障害児支援に関心がある方を対象としたセミナーを行っています。
電話相談、メール相談など、ご相談を随時受け付けています。
この運動は、みなさまからの善意ある支援金によって与えられています。
支援金は、障害児支援の目的で、大切に使わせていただきます。
また、会員の募集を行っています(入会手続きについてはお問い合わせください)。
正 会 員
入会金5千円、年会費5千円
賛助会員 個人・団体(法人)
入会金3千円、年会費2千円
お振込み先
三菱東京UFJ銀行 東京営業部 普通 0879991
口座名義:一般社団法人ユー・アー・エンゼル
一般社団法人ユー・アー・エンゼル理事長
諏訪 裕子(すわ・ひろこ)
「ユー・アー・エンゼル!(あなたは天使!)」運動では、これまで、数多くの子供たちの成長と、親御さんたちの心の変化を目の当たりにしてまいりました。
「障害があっても魂は完全」という考え方によって、障害児とそのご家族の人生は、大きく変わっていきます。
私たちは、このような考え方の普及、啓発活動を通して、障害児に対する誤解や偏見をなくし、あらゆる人たちが適切な教育を受けられ、未来に希望を見いだせる社会をめざしています。
2015年6月、「ユー・アー・エンゼル」は、法人格を取得し、新たなスタートを切りました。皆様からのより一層のご支援・ご協力を、どうかよろしくお願い申し上げます。
略歴
1963年新潟県生まれ。新潟県立長岡高等学校卒。二男一女の母。
知的障害を持つ長男を育てた経験から、2012年より障害児支援「ユー・アー・エンゼル!」運動に携わる。2015年6月、一般社団法人ユー・アー・エンゼル設立に伴い、理事長に就任。
「ユー・アー・エンゼル!」の本
障害児支援「ユー・アー・エンゼル!」運動で出会った子どもたちと家族の感動ストーリー。
序 章 「ユー・アー・エンゼル」とは
第1章 あらゆることを感じ取っている“完全な魂”
第2章 優しい心を引き出し、人びとを癒す「天使」
第3章 適切な教育によって能力を伸ばせる
第4章 天才性を見逃すな
第5章 「ユー・アー・エンゼル」の新たなスタート
諏訪裕子著
幸福の科学出版 1,200円(税抜)
この運動がスタートするきっかけになった、安部昴くん。生まれる前から重度の障害を持ち、小さな体でこの世に生まれてきました。
昴くんは、重度の肢体障害を抱え、体調が急変することもしばしばでした。体はとても小さく、移動手段はおもに車いすです。また、知的障害も重く、小学2年生になるまで字が書けませんでした。
そんな昴くんに転機が訪れたのは、2011年4月10日のことです。幸福の科学 大川隆法総裁が、昴くんの所属する岡山東支部を訪れ、支部に集まった方々に法話をしてくださったときのことです。昴くんは、先生をお見送りする列にまざり、生まれて初めて総裁先生にお会いしたのです。
その日を境に、奇跡がゆっくりと起きてきました。文字を読み、書けるようになり、絵も描けるようになり、車椅子も乗りこなし、三輪車にも乗れるようになりました。その昴くんが、一番最初に伝えてくれたメッセージ。それは、「ありがとう」の五文字でした。
それ以来、昴くんは、日々できることが増えつづけています。
昴くんの奇跡の成長ぶりが紹介されると、全国から「安部さん親子と交流したい」という声が寄せられるようになり、その動きをきっかけとして、ボランティアが運営する障害児支援「ユー・アー・エンゼル!」運動が本格的にスタートしていったのです。
(詳しくは、書籍『障害児をはぐくむ魔法の言葉ユー・アー・エンゼル!』をご高覧ください)
お気軽にお問合せください。
お返事には数日かかることもございますので、ご了承ください。
名刺データを希望の方は、名刺データをダウンロードし、パスワードを入力して展開後、名前や携帯番号を修正してご利用ください。